近年、ECMの物理的性質(ダイナミクスや弾性等)の重要性が示されつつあるが、哺乳類生組織内で基底膜ダイナミクスを可視化できるツールの開発が進んでおらず、その実態や重要性は不明である。本研究課題では、基底膜の動態が可視化できるノックインマウスを作製し、基底膜ダイナミクスの4Dイメージングが可能なシステムを確立した。さらにFRAP法等を用い、基底膜の移動、伸長、ターンオーバーの定量解析も可能にした。薬剤で基底膜動態を阻害すると、皮膚上皮の細胞運命と組織形態に異常が生じることも明らかにした。今後は、本システムを用いて、基底膜ダイナミクスの皮膚発生、恒常性、疾患などへの関与を明らかにしていく。
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