脂肪細胞の分化制御にはヒストンメチル化修飾が関与する。そのため、脂肪細胞分化関連遺伝子領域に特異的なヒストンメチル化修飾を人工的に制御することができれば、ひいては肥満症の治療戦略に繋がる可能性が考えられる。そのため本研究では、SunTag法を用いて標的遺伝子領域にヒストンメチル化酵素SETDB1を動員することに挑戦した。その結果、脂肪細胞分化のマスター制御因子であるCebpaをコードする領域のヒストンH3K9メチル化の程度が高値を示し、Cebpaの発現が抑制されることを見出した。また、この変化がSETDB1の酵素活性に依存することを見出した。
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