研究課題/領域番号 |
19K22649
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅野 恵美 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10431595)
|
研究分担者 |
丹野 寛大 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10755664)
館 正弘 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50312004)
高木 尚之 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30569471)
笠松 純 東北大学, 医学系研究科, 講師 (60567345)
佐藤 光 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20832124)
丸山 良子 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (10275498)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
キーワード | NKT細胞 / 創傷治癒 / 肝臓 / IFN-γ |
研究成果の概要 |
近年、神経系・液性因子を介した臓器間クロストーク機構が次々と明らかにされている。 長年、皮膚の創傷(キズ)は、皮膚に存在する線維芽細胞や受傷後、創部に遊走する免疫細胞が治すと考えられてきたが、申請者は「皮膚-肝臓間クロストークによる創傷治癒の制御 」を推測し、皮膚創傷治癒への肝臓の関与について明らかにすることを目的としている。 我々の解析により、肝臓に豊富に存在するiNKT細胞は皮膚創傷では集積した白血球の0.1%未満であるが、iNKT細胞が産生する代表的なサイトカインであるIFN-γが好中球の過剰な活性化、MMP-2産生を制御し、治癒促進に寄与することが明らかになった。
|
自由記述の分野 |
基礎看護学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長年、皮膚に生じる創傷(キズ)は皮膚に存在する線維芽細胞や受傷後創部に遊走する免疫細胞が治すと考えられてきたが、肝臓をはじめとする全身の臓器の関与については不明であった。 本研究成果により、肝臓の直接的な関与は解明できなかったが、肝臓に豊富に存在するNKT細胞が主に産生するサイトカインであるインターフェロンγが、創部の好中球性炎症反応、MMP-2産生を制御し、慢性化に関わっていることが明らかになった。今後、MMP-2阻害による新規の慢性創傷治療法の開発に向けての基礎的データを得ることができ、社会的意義は非常に高い。
|