研究課題/領域番号 |
19K22651
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
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研究分担者 |
奥田 修二郎 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00512310)
坂田 純 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70447605)
島田 能史 新潟大学, 医歯学系, 講師 (20706460)
永橋 昌幸 新潟大学, 医歯学総合病院, 研究准教授 (30743918)
市川 寛 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50721875)
廣瀬 雄己 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (10737365)
油座 築 新潟大学, 医歯学総合病院, レジデント (00745565) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | ヒト共生細菌叢 / 癌遺伝子異常 / 消化器 / 伝播経路 / 薬物療法 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「癌遺伝子変異データ、細菌叢ゲノムデータを高次元解析し、癌と関連する細菌叢バイオマーカー及び薬物療法における治療効果の予測が可能となる細菌叢バイオマーカー同定すること」である。臨床応用に向けたMicrobiome-based Precision Medicine(細菌叢を基盤とした精密医療)という新たな治療体系の礎を築くことを目指す。 消化器癌と細菌叢との類似研究における未解明な課題として、細菌叢と宿主(ヒト)の癌遺伝子異常との相互作用があげられる。本研究の意義は、癌における遺伝子異常と癌に共生する細菌(叢)とを同時にゲノム解析することにより、細菌叢と宿主(ヒト)の癌遺伝子異常との相互作用を究明できる点にある。 2019-20年度は、大腸癌患者における癌部および周囲の非癌粘膜内の腸内細菌叢を16S RNA遺伝子解析し、大腸癌における遺伝子異常との関連性をバイオインフォマティクスによる高次元解析により解析を行い、英語論文を執筆し投稿中である。腫瘍内腸内細菌の解析は、腫瘍部から非腫瘍部を減じることで、より腫瘍部に特異性の高い腸内細菌を同定し、腫瘍内腸内細菌とがん遺伝子変異との関連性をクラスター解析した。 宿主(ヒト)における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢もターゲットにして、胆道癌、膵癌における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢を16S RNA遺伝子解析し、現在、英語論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019-20年度は、大腸癌患者における癌部および周囲の非癌粘膜内の腸内細菌叢を16S RNA遺伝子解析し、本研究方法により細菌叢の同定が可能であることを確認した。大腸癌 における腸内細菌叢と遺伝子異常との関連性をバイオインフォマティクスによる高次元解析により解析を行い、英語論文を執筆し投稿中である。腫瘍内腸内細菌の解析は、腫瘍部から非腫瘍部を減じることで、より腫瘍部に特異性の高い腸内細菌を同定し、腫瘍内腸内細菌とがん遺伝子変異との関連性をクラスター解析した。 宿主(ヒト)における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢もターゲットにして、胆道癌11例、膵癌4例における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢を16S RNA遺伝子解析し、現在、英語論文を執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は最終年度になるため、大腸癌における腸内細菌叢と遺伝子異常との関連性をバイオインフォマティクスによる高次元解析により解析を行い、英語論文を執筆し投稿中であり、英語論文の掲載作業が主体となる。腫瘍内腸内細菌の解析は、腫瘍部から非腫瘍部を減じることで、より腫瘍部に特異性の高い腸内細菌を同定し、腫瘍内腸内細菌とがん遺伝子変異との関連性をクラスター解析する。 宿主(ヒト)における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢もターゲットにして、胆道癌11例、膵癌4例における各種体液(唾液、胃液、胆汁、膵液、腸液、糞便)中の細菌叢を16S RNA遺伝子解析し、現在、英語論文を執筆中である。今後、投稿、査読、改訂作業を経て、英語論文の掲載作業が主体となる。 大腸癌のFFPEサンプルからDNA抽出を行い、大腸癌および周囲の非癌粘膜内の腸内細菌叢を16S RNA遺伝子解析を行ったが、FFPEサンプルからでは解析できないことが判明したため、生凍結サンプルに限定して解析することとした。 腸内細菌叢の16S RNA遺伝子解析の際には、肝転移巣、転移リンパ節もサンプリング収集を行い、解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
現在、英語論文を投稿中のため、論文掲載料を確保している。さらに、もう1編英語論文を執筆中であり、英文校正費用として確保していたため。
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