研究課題/領域番号 |
19K22656
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八木 真太郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (60447969)
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研究分担者 |
田浦 康二朗 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80378629)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 患者由来同所性異種移植モデル / 胆管癌 |
研究実績の概要 |
2019年度には肝門部胆管癌患者3名(A,B,C)から臨床病理診断に支障なく本研究用の検体採取が可能であった。検体は切除手術で採取した2時間以内にヌードマウス(CAnN.Cg-Foxn1nu/CrlCrlj)の皮下に移植した。Aの検体は3匹のヌードマウス、Bの検体は1匹のヌードマウス、Cの検体は2匹のヌードマウスに皮下移植することができた。ヌードマウスは継代までにAの検体を移植したヌードマウス:1匹、Bの検体を移植したヌードマウス:1匹、Cの検体を移植したヌードマウス:1匹の合計3匹が死亡した。生着し腫瘍が十分大きくなるまでに8~10ヶ月程度要した。腫瘍が生着したヌードマウスの継代を2020年3月に一回行い、現在も飼育中である。なお腫瘍が生着したヌードマウスすべてにおいて腫瘍摘出の時点で皮下の移植部以外に明らかな転移なく、血液中の腫瘍マーカー(CEA、CA19-9)も正常値を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヌードマウスに異所生異種腫瘍(ヒト肝門部胆管癌症例)を生着することに成功しているため
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、2019年度に継代することができた検体を用いて、2020年度秋より同所性移植(胆管への移植)と皮下移植の比較実験に着手する予定である。2021年度秋までに解析結果が集積されると考える。これは現時点で1度目の生着(ヒトからマウスへ)に8~10ヶ月を要している現状を考え、2020年度秋に開始した同所性移植と皮下移植の生着を確認するのに少なくとも8ヶ月程度まで十分な期間の観察をするのが望ましいと考えたことによる。2021年度秋までに集積された解析結果を用いて2021年度末までに学会および論文報告ができるよう研究を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID19蔓延に伴う実験の遅れが生じたため
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