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2019 年度 実施状況報告書

血管新生を目指した虚血組織特異的に集積するエクソソームの探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K22660
研究機関山口大学

研究代表者

濱野 公一  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60263787)

研究分担者 上野 耕司  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワード再生医療
研究実績の概要

虚血組織および虚血周辺の組織に特異的に発現する分子および発現量が高い分子を探索するために、重症下肢虚血患者4名からアンプテーションされた組織を採取し、その組織からRNAを抽出してPCRアレイを用いて解析を行った。非虚血組織としては、アンプテーション箇所周辺から採取した組織とした。
3種類のPCRアレイを用いて解析したところ、虚血組織および虚血周辺の組織において、非虚血組織よりも発現が5倍以上高い遺伝子を6個同定した。
同定した6遺伝子の中で、虚血組織および虚血周辺の組織で発現量が高い細胞表面抗原分子に着目し、その細胞表面抗原分子に対するリガンドをエクソソームに特異的に発現するプラスミドを作製した。
また、マウス重症下肢虚血モデルにおいて、我々が着目した虚血組織および虚血周辺の組織で発現量が高い細胞表面抗原分子が、発現するか否か解析したところ、左大腿動脈を結紮して1日後、4日後、7日後の組織を採取して、発現量をqPCRで解析した。左大腿動脈を結紮した組織を虚血組織、反対側を健側組織としたところ、我々が着目した細胞表面抗原分子は、1日後では、4日後、7日後と、虚血組織において健側組織よりも発現量が高まる結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的を達成するために、虚血組織および虚血周辺の組織において特異的に発現する分子を同定することが出来た為、現在のところ、研究は順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

虚血組織および虚血周辺の組織で発現量が高い細胞表面抗原分子に対するリガンドをエクソソームに特異的に発現するプラスミドを細胞に導入して作製したエクソソームを、マウス重症下肢虚血モデルに尾静脈投与することで、エクソソームが虚血組織および虚血周辺の組織に集積するか否か検討する。
そのために、エクソソームを大量に単離するための細胞培養方法を確立する実験を実施する。また、マウス重症下肢虚血モデルに尾静脈投与するエクソソームの量を検討する。
エクソソームが虚血組織および虚血周辺の組織に集積する解析法としては、エクソソームにルシフェラーゼを内包させることで、in vivoイメージング装置を用いて、エクソソームが虚血組織および虚血周辺の組織に集積することが可能か解析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルスで学会が中止となった為に予定していた旅費を使用しなかった。次年度使用額は、動物実験に必要となる消耗品に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hypoxic-conditioned cardiosphere-derived cell sheet transplantation for chronic myocardial infarction2019

    • 著者名/発表者名
      Fujita Akira、Ueno Koji、Saito Toshiro、Yanagihara Masashi、Kurazumi Hiroshi、Suzuki Ryo、Mikamo Akihito、Hamano Kimikazu
    • 雑誌名

      European Journal of Cardio-Thoracic Surgery

      巻: 56 ページ: 1062~1074

    • DOI

      10.1093/ejcts/ezz122

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 虚血組織に特異的に発現する細胞表面抗原の同定とエクソソームを用いたcell-free再生療法の開発2019

    • 著者名/発表者名
      原田剛佑、森景則保、上野耕司、大塚 遼、溝口高弘、永瀨 隆、佐村 誠、末廣晃太郎、濱野公一
    • 学会等名
      第119回日本外科学会定期学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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