本研究を通じ、ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)から3次元的な組織構造を模倣した肺オルガノイドを作製した。さらに、再生医療への応用を見据えた肺オルガノイドへの血管付与技術と肺への同所性移植法の開発を行った。肺へのオルガノイド同所性移植法に関しては、他の臓器と比較すると開発の遅れている部分であり、学術的にも価値のある研究開発である。また、肺オルガノイドへの血管付与は、移植効率の向上に加え、肺の主な働きである血中への酸素取り込みの向上も期待できる。本技術は、呼吸器疾患を対象とした創薬開発や再生医療への応用が期待される。
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