研究課題/領域番号 |
19K22690
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
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研究分担者 |
山本 健太 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (00636160)
岸田 綱郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00370205)
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | 骨芽細胞 / 軟骨細胞 / 再生医学 |
研究実績の概要 |
我々は、骨粗鬆症性骨折後の癒合不全や骨腫瘍摘出後の骨欠損に対する再生医療として、ヒト線維芽細胞から骨芽細胞を誘導する技術(ダイレクト・リプログラミング)を確立した。すなわち、Runx2、Osterix、Oct4、L-Mycの4遺伝子を導入することで、線維芽細胞の90%以上を、骨基質形成能を有する骨芽細胞にコンヴァートできる。さらに遺伝子を導入しなくても1種類の化合物を添加して培養するだけで、ヒト線維芽細胞から骨芽細胞を誘導することに成功した(ケミカル・ダイレクト・リプログラミング)。もし骨芽細胞だけでなく軟骨細胞も誘導できれば、変形性関節症などの軟骨疾患に対する再生医療に新しい選択肢を提供しうると考えられる。さらに骨と軟骨の両方にダメージがある変形性関節症や関節リウマチの患者に、自家骨芽細胞と自家軟骨細胞を同時に大量に作って両方の移植を行うことなども可能になると考えられ、骨軟骨疾患の再生医療の実現に大きく寄与できると期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は予定どおり、骨芽細胞と軟骨細胞のコンヴァージョンの効率向上、コンヴァージョンの分子メカニズム解析等を行い重要な知見を得たので、進捗はおおむね順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は今年度に引き続き、コンヴァージョンのメカニズム解析等を継続する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけ、2月末~3月の実験計画、消耗品の購入等が遅延した。
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