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2021 年度 実施状況報告書

リンパ節内圧測定によるリンパ節転移超早期診断とリンパ行性薬剤導入システム治療

研究課題

研究課題/領域番号 19K22692
研究機関岩手医科大学

研究代表者

志賀 清人  岩手医科大学, 医学部, 教授 (10187338)

研究分担者 片桐 克則  岩手医科大学, 医学部, 准教授 (10455842)
及川 伸一  岩手医科大学, 医学部, 助教 (30837696)
小玉 哲也  東北大学, 医工学研究科, 教授 (40271986)
齋藤 大輔  岩手医科大学, 医学部, 助教 (40722715)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2023-03-31
キーワード頭頸部癌 / 頸部リンパ節転移 / リンパ節内圧 / リンパ行性薬剤導入 / 超早期診断
研究実績の概要

本研究はリンパ節内圧測定により、正常リンパ節との圧較差を利用して転移リンパ節を早期に診断することを第一目的とするが、その予備的な研究として頸部リンパ節からのリンパ流についての検索を行った。特定臨床研究として倫理委員会に研究計画書を提出し認可後、jRCTに登録(jRCTs021190015)、予定通り10症例を登録した。頭頸部癌患者の頸部郭清術中に転移リンパ節にICGを注入して赤外線カメラシステムで画像を撮影したところ、症例によってパターンが異なることが明らかとなった。大きく3種類の動態を示すグループに分類され、①注入されたリンパ節内にとどまるもの、②注入されたリンパ節からリンパ管を流れ、近傍の下流リンパ節に流入するもの、③注入したICGはリンパ管から近傍のリンパ節に流入するだけでなく、静脈系へと流入するものがあり、先行研究のマウス実験の結果と一致していた。
次にリンパ節の内圧測定研究は、上記同様特定臨床研究として倫理委員会に研究計画書を提出し、認可を受けjRCTに登録された(jRCTs022200004)。2021年9月7日に症例登録を開始し、20例を目標に症例を登録、研究を進めている。正常リンパ節と比較すると、転移リンパ節では内圧の増加が認められており、登録終了が待たれる。
頸部リンパ節のリンパ流が明らかになったことにより、次のステップとしてリンパ行性薬剤導入システム(lymphatic drug delivary system=LDDS)開発のためのプロトコールを準備している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19の影響でUSA製の測定機器の輸入および搬入が大幅に送れたことや、同じ理由で指導できる技術員の派遣ができないため、装置の組み立てやキャリブレーションに支障をきたし、測定開始できず患者の登録が遅れた。機器の調整がつき次第、登録を開始した。

今後の研究の推進方策

現在、頭頸部癌患者の転移リンパ節と正常リンパ節でリンパ節内圧の測定を進めており、内圧測定によるリンパ節転移の診断の有用性について結果が明らかになると思われる。
頸部リンパ節への薬剤注入後の動態について、明らかにすることができた。今後はリンパ行性薬剤導入のシステム開発に向けてphase Iの臨床研究を準備する予定である。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の影響でUSA製の測定機器の輸入および搬入が大幅に送れたことや、同じ理由で指導できる技術員の派遣がで
きないため、装置の組み立てやキャリブレーションに支障をきたし、測定開始できず患者の登録が遅れた。機器の調整がつき次第、登録を開始したが、当該年度内に症例登録が完了しないため。

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公開日: 2022-12-28  

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