研究課題
骨軟部肉腫の治療成績は依然極めて不良であり、希少がんであるが故に新規治療の開発が滞っている。肉腫の特徴である組織特異的融合遺伝子 関連因子タンパク質発現データベースの構築し、特に小胞体ストレスパスウェイの一つIRE1/XBP1に注目し研究を進めたユーイング肉腫においてその阻害剤が腫瘍増殖を著しく阻害することを解明している。以上を元に現在まで全く不明である肉腫と小胞体ストレスの機能解明の基に、 骨軟部腫瘍組織型横断的な新規治療法開発を進めた。本研究は治療成績が依然極めて不良である骨軟部腫瘍において新規治療法開発の基に予後改善を目指した。具体的には組織型特異的融合遺伝子に 基づいた整備されたタンパク質発現データベースを用い研究を進め、特にそのデータベース活用により発見された小胞体ストレスの各種パスウェイに注目し、骨軟部腫瘍における機能・腫瘍増殖・阻害剤効果などの面より解明を進めた。特に骨肉腫について研究をすすめ、IRE1/XBP1のみならず、他の小胞体ストレスであるPERK, ATF6についても探索を進めた。PERKは細胞質側領域にキナーゼ活性を持つI型膜タンパク質である.BiP/GRP78が解離すると二量体あるいはオリゴマーを形成し,自己リン酸化によって活性化することに注目し、パスウエイの発癌・癌増殖と関連やその阻害剤を用いた解明を進めた。以上より現在まで不明である骨軟部腫瘍と小胞体ストレスの生物学的機能を解明し、それを基に新規治療法開発を進めた。
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