研究課題
挑戦的研究(萌芽)
組織が圧力を感知して応答するためには、機械刺激を認識するための受容体が必要と考えられるが、その実体はながらく不明であった。ところが最近になってPiezo1と呼ばれるカチオンチャルが膜の張力変化に応じてCaを透過させることで当該機構を担っていることが報告された。われわれは最近になって、腸管上皮に発現するPiezo1が腸内細菌由来のRNAを認識することでセロトニンの産生を誘導し、骨と腸の恒常性をダイナミックに制御している一面を描写することに成功した (Cell, 2020)。
感覚免疫学
腸内RNAあるいは腸内Piezo1を標的とした有効な「腸管セロトニン調節医療」が開発された場合、骨粗鬆症患者のみならず、潰瘍性大腸炎と過敏性腸症候群の患者にも福音がもたらされる可能性がある。