乳がん、肺がんや多発性骨髄腫は、高頻度で骨転移と骨破壊病変がみられる難治性疾患である。これらのがんの骨破壊病変は骨痛や神経障害、骨折を生じ寝たきりを引き起こす。さらに寝たきりによる不動は廃用性筋萎縮や骨萎縮、易感染性の原因となり、がんの進展と生存率低下に関与する。故に、寝たきりとなったとしてもがんの進展に直結しないための治療法や機能回復法が望まれる。本研究は、不動による免荷が骨転移がんの進展を加速化するメカニズムに、免荷による破骨細胞の活性化が関与することを解明し、これを標的とする治療薬としてTAK-Pimシグナル阻害薬の有効性を示した。
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