研究課題/領域番号 |
19K22728
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (20350829)
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研究分担者 |
荒井 敦 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (00532772)
堀部 寛治 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70733509)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
岩本 莉奈 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (20907216)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | Wnt / 骨形成 / リン酸化質量分析 |
研究成果の概要 |
Wntシグナル下流新規骨形成促進因子と抑制因子を見つけるため、Wnt活性の上昇と低下に応じて細胞死を誘導するシステムを確立し、TGFβファミリー分子がWntシグナル促進に関与することを見出した。Wnt3a処理した骨髄間葉細胞をリン酸化タンパク質量分析に供すると、5つの培養replicateにおいて上昇するリン酸化ペプチドを得た。骨髄間葉細胞の骨芽細胞分化および脂肪細胞分化過程において、TGFβ ファミリーのシグナルが大きく変動していた。WntレポーターAxin2-tomatoマウスを用いた骨折治癒モデルにおいて、Wnt応答性にTGFβファミリー分子が治癒促進に貢献することがわかった。
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自由記述の分野 |
分子生物学、口腔生化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は、現在高齢化社会にあり、骨粗鬆症患者急増が社会問題となっている。現在の骨粗鬆症治療薬は骨吸収抑制薬が主流であるが、骨吸収抑制薬は骨形成も低下させ、骨質低下が生じる問題点がある。一方、上市されている骨形成促進薬は、副甲状腺ホルモン製剤と細胞外Wnt阻害タンパクであるスクレロスチンの中和抗体の2種類しかないが、どちらも安全性に懸念があり、長期に用いることは出来ない。骨粗鬆症治療は長期に渡るため、両者とは異なる作用機構の骨形成促進薬の開発が喫緊の課題である。本研究の成果は、既存の骨形成促進薬と異なる分子ターゲットを提案し、治療が難しい続発性骨粗鬆症の治療法確立に寄与することが期待される。
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