急性放射線障害の治療には、早急な医療対応が重要であり、そのためには大量の患者が発生した場合のトリアージが重要となる。本課題では、体内代謝産物の変化をバイオドシメトリツールとして利用することを試み、とりわけ、体内成分を多分に含み、かつ採取に非侵襲である糞及び尿をバイオサンプルとして、緊急被ばく時のトリアージに利用する方法を見出すことを目的とした。その結果、高線量率放射線の個体全身被ばくは、尿中に特異な代謝産物が検出可能であることが明らかとなった上、その性質は脂質代謝物が多分に含まれていることも明らかとなった。
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