研究課題/領域番号 |
19K22737
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
野村 恭子 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (40365987)
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研究分担者 |
長島 健悟 統計数理研究所, 医療健康データ科学研究センター, 特任准教授 (20510712)
長阪 一憲 帝京大学, 医学部, 教授 (30624233)
平池 春子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (30771258)
石川 ひろの 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40384846)
竹内 武昭 東邦大学, 医学部, 准教授 (60453700)
鈴木 明日香 (根本明日香) 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20722482)
寺田 幸弘 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (10260431)
南園 佐知子 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (60567840) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | ワクチン接種の意向 / 知識 / ヘルスビリーフモデル / 男性 / 大学生 / 介入試験 |
研究実績の概要 |
2020年から2021年にかけて、秋田県内の4つの大学(秋田大学、秋田県の県立大学、日赤赤十字看護大学、国際教養大学)で、395名の参加者のうち、ワクチン接種を受けたことがない合計318名の学生(男性54%、平均年齢21歳)が自記式質問票に回答し、即時接種の意思を示したのは6%にとどまり、61%がその意思なしまたは "わからない "と回答した。 HPVワクチン関連の罹患率、死亡率、予防に関する20項目の知識の正答率は、性別にかかわらず非常に低かった(平均男性41.4% vs. 女性39.6%)。多変量ロジスティック回帰モデルにより,男性では,識字率,感受性の高さ,接種場所(物流上の障壁)がHPVワクチンの接種意向と関連し,「今は必要ない」は意向の低さと関連することが明らかとなった.女性では,知識レベルの高さがワクチン接種意向と有意に関連したが,「副作用の心配」は意向の低さと関連した.積極的勧奨停止期間中の大学生・専門学校生のHPVワクチン受容度が驚くほど低いことが確認された.この結果から,男性ではHPVワクチンの啓発活動,女性ではHPVワクチンの安全性や有効性などの知識レベルを高めるための情報提供が,ワクチンの受容性を高めるのに役立つ可能性が示唆された.
RCTについては、395名の参加者のうち、3回ワクチン接種を終了していないもの357名をランダム化の対象とし、178名を郵送群、179名をSNSに分け、同じ内容の情報を印刷媒体と、SNSで介入した。1か月目についてはワクチン接種の意向に差はなかった(1回目の情報媒体の介入は有意差なし)。次に、SNS群に、土日を除く7週間の医学情報介入を行い、郵送群には何も介入を行わない2回目の情報介入試験を行ったところ、介入群でワクチン接種率の意向率が向上した。現在、詳しく分析を行い、論文化を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リクルートがコロナのために遅れたが、秋田県に場所を移し、県内4大学の協力を経て介入試験を終了した。現在論文執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中に、ベースライン論文(現在投稿中)と介入試験の論文化を行い、年度内にアクセプトにもっていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究参加者への謝礼が残っていることと、論文化2本と学会発表を予定しているため、研究費が必要である。
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