M-LPは、加齢・老化に伴って発現変化する新規生体分子であり、成長と共に増加し老齢期で減少する。報告者は最近、i) M-LPの発現抑制がcAMPの上昇とPKAの活性化を引き起こしmtDNA損傷の増加させること、また、ii)本分子がcAMP分解活性を有するPDEであることを明らかにした。作製したM-LP-KOマウスでは、膵ランゲルハンス島の過形成が認められ耐糖能が上昇していた。M-LP欠失に伴うこれらの変化は、Wntシグナル伝達経路の主要因子であるβ-カテニンやGSK-3BのPKA依存性のリン酸化により惹起されるものと考えられた。
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