研究課題/領域番号 |
19K22756
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石井 晃 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (30252175)
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研究分担者 |
名取 雄人 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (80610104)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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キーワード | 法医学 / 法医鑑定 / 法医生化学 / ミオグロビン / 質量分析 / 電気泳動 / ペプチド分析 / プロテオミクス |
研究成果の概要 |
法医鑑定においては、病歴や生理検査等の情報が得られないため、病理組織検査や薬毒物検査のみならず、法医生化学的検査も施行される。今回、我々は、尿中ミオグロビン及び血中NT-proBNPを対象として、法医生化学的応用の可能性と限界について検討した。 尿中ミオグロビンについては、腐敗尿サンプル中では、Western blotting によってミオグロビンのバンドが検出できなかった。しかし、腐敗尿サンプルでも、アセトニトリル沈殿後に再溶解とトリプシン/リシルエンドペプチダーゼ消化を行い、感度の減弱を認めたもののペプチド分析が可能であった。その原因は腐敗尿中の夾雑物によるイオン化等の阻害が想定された。
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自由記述の分野 |
法医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前述したように、法医解剖に付されるご遺体は、死亡に至る情報や検査結果が得られず、死後の腐敗変性が著明であることも多いため、より正確な鑑定を行うため、病理解剖では通常施行されない検査も応用することがある。特に、法医生化学的検査は、種々の限界があるものの、場合によっては有効なものもある。本研究を進めることにより、ある種の生体中タンパクの高感度分析法が確立され、応用の限界等が明らかになれば、法医鑑定の制度が向上し、司法解剖のみならず、死因究明の解剖にも還元されるため、学術的のみならず、社会的意義は大きい。
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