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2020 年度 実施状況報告書

乳がんサバイバーの行動変容と患者ケアの効果予測

研究課題

研究課題/領域番号 19K22788
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

高橋 宏和  国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (70438159)

研究分担者 齋藤 英子  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策情報センター, 研究員 (60738079)
大久保 亮  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, トランスレーショナル・メディカルセンター, 室長 (00803470)
堀 芽久美  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策情報センター, 研究員 (20735732)
小手森 綾香  麻布大学, 生命・環境科学部, 特任助教 (70701233)
街 勝憲  国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 特任研究員 (80838219)
清水 陽一  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 看護師 (50791935)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワードサバイバーシップケア / 乳がん / マイクロシュミレーション
研究実績の概要

本研究では3年の研究期間内に、乳がんサバイバーにおけるサバイバーシップケアが、その後の死亡率、再発率およびQuality of Life(QOL)をどの程度改善するか、マイクロシミュレーション(数理モデルの応用)を用いて検討する。本年度は、1) 乳がんサバイバーの身体活動よるアウトカム(再発率、QOL)の検証および、2) シュミレーションモデルの検討を行った。
乳がんサバイバーの身体活動に関連する論文から、シミュレーションに用いるパラメーターとなりうるデータを収取・検討した。身体活動による介入により、乳がんサバイバーの全死亡率・相対生存率が有意に下がること、および身体活動中の転倒などによる有害事象が報告されており、これらをパラメーターとして採用できるか検討した。乳がんサバイバーへの介入とアウトカムについては、引き続き論文検索を行い、パラメーターの妥当性を検証する。
日本人およびアジア人の乳がんサバイバーを対象とした介入研究は数が少ないことから、今後はアジア人種以外のエビデンスを、パラメーターの候補として検討項目に加える。マルコフモデルによる状態遷移モデルおよび費用効果モデルについても、海外の既存モデルを参考にしつつ、日本人における適切なモデル構築を目指す。これらのモデルが確立した後に、マイクロシミュレーションで解析を行う。乳がんサバイバーにおける確立したモデルは国際的にもないため、妥当性の高いモデルの構築を引き続き検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

乳がんサバイバーの介入とアウトカムについては以下が有望なデータとして検討された。身体活動と全死亡:ハザード比 0.52〔0.43-0.64〕
身体活動による介入により、乳がんサバイバーの全死亡リスクが有意に下がる報告されていた。BMI25以上・未満によりこれらに違いがあることが米国より報告されているが、日本人は身体活動レベルが欧米と比べ高く、BMIは低いため、パラメーターとして採用できるかはさらに検討が必要である。

今後の研究の推進方策

乳がんサバイバーへの介入とアウトカムについては、引き続き論文検索を行い、パラメーターの妥当性を検証する。日本人およびアジア人の乳がんサバイバーを対象とした介入研究は数が少ないことから、アジア人種以外のエビデンスを、パラメーターの候補として検討するが、採用できるかは研究デザインに依存するため、この点について検討を行う。マルコフモデルによる状態遷移モデルおよび費用効果モデルについても、海外の既存モデルを参考にしつつ、日本人における適切なモデル構築した後に、マイクロシミュレーションで解析を行う。本年度は研究者間でモデル構築に関する基本的な意見交換を行った。乳がんサバイバーにおける確立したモデルは国際的にもないため、妥当性の高いモデルの構築を引き続き検討する。

次年度使用額が生じた理由

計画当初に想定されていない状況となったため、次年度使用額が生じた。
残金は次年度に物品費として使用を予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Breakfast before resistance exercise lessens urinary markers of muscle protein breakdown in young men: A crossover trial2021

    • 著者名/発表者名
      Jun Yasuda, Tatsunosuke Gomi, Ayaka Kotemori, Yuri Yokoyama, Takahiro Yoshizaki, Azumi Hida, Yuki Tada, Yoichi Katsumata, Yukari Kawano
    • 雑誌名

      Nutrition

      巻: 83 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1016/j.nut.2020.111088

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Associations between changes in fruit and vegetable consumption and weight change in Japanese adults2021

    • 著者名/発表者名
      Calistus Wilunda, Norie Sawada, Atsushi Goto, Taiki Yamaji, Ribeka Takachi, Junko Ishihara, Nagisa Mori, Ayaka Kotemori, Motoki Iwasaki, Shoichiro Tsugane
    • 雑誌名

      Eur J Nutr

      巻: 60 ページ: 217-227

    • DOI

      10.1007/s00394-020-02236-x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] JPHC Study Group. Risk of stroke in cancer survivors using a propensity score-matched cohort analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Saito E, Inoue M, Sawada N, Kokubo Y, Yamagishi K, Iso H, Shimazu T, Yamaji T, Iwasaki M, Tsugane S
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 11 ページ: 5599

    • DOI

      10.1038/s41598-021-83368-w

    • 査読あり
  • [雑誌論文] JPHC Study Group. Fermented and nonfermented soy foods and the risk of breast cancer in a Japanese population-based cohort study2021

    • 著者名/発表者名
      Shirabe R, Saito E, Sawada N, Ishihara J, Takachi R, Abe SK, Shimazu T, Yamaji T, Goto A, Iwasaki M, Inoue M, Tsugane S
    • 雑誌名

      Cancer Med

      巻: 10 ページ: 757-771

    • DOI

      10.1002/cam4.3677

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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