研究課題/領域番号 |
19K22797
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山梨 義英 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20582018)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | VLDL / LDL / S1P / スフィンゴミエリン / NPC1L1 |
研究成果の概要 |
マウスにおいて、高脂肪食摂取によるVLDL/LDLの構成成分の変化を網羅的に解析した結果、生理活性脂質であるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)の増加が認められた。興味深いことに、この上昇は、消化管コレステロール吸収トランスポーターNPC1L1の遺伝子欠損マウスやNPC1L1阻害剤エゼチミブの投与により消失した。S1Pは高脂肪食に豊富に含まれるスフィンゴミエリン(SM)の代謝物であることから、SMの消化管吸収にNPC1L1が関与する可能性を考え検討を行った結果、SMはNPC1L1の生理的基質であり、エゼチミブ感受性かつNPC1L1依存的な消化管吸収制御を受けることが示唆された。
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自由記述の分野 |
脂質動態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コレステロール吸収輸送体であるNPC1L1がSMの消化管吸収にも関わり、血液中のVLDL/LDL-S1Pレベルを制御することが示唆された。これらの成果はスフィンゴ脂質の恒常性維持におけるNPC1L1の新たな生理的役割を明らかにした点で、また、食事依存的なVLDL/LDLの構成成分の変化にNPC1L1が関わる可能性を見出した点で、生理学的・栄養学的に重要な知見である。
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