栄養不足により病原体に易感染性となることは、古くからよく知られている。風邪を引いた際に、しっかりと栄養を摂取することにより体調が回復した経験は、皆に共通のものだろう。しかしながら、適量の栄養摂取が防御応答の誘導に不可欠である理由については、不明な点が多く残されている。本研究では、病原体に対する防御応答において重要な役割を果たす自然免疫機構およびサイトカインに着目し、栄養不足により防御応答不全に陥る機序の解明を目指して研究を行った。解析の結果、自然免疫機構を介した炎症性サイトカインIL-1betaの放出に特定の栄養素が必要であることを見出した。
|