国際原子力機関(IAEA)のチェルノブイリ原発事故報告書では、被曝した野生動物群の数世代に渡る被曝状況とその影響の調査は、学術的・社会的に非常に重要であると報告されている。東京大学石田(生物と科学2013)は、福島第一原子力発電所周辺の、特に高濃度の放射性物質が検出されている阿武隈山地北部地域において、野生動物の被曝モニタリングを行っている。本モニタリングでは、自動録音装置を設置し、 500地点以上で動物音声の取得を目標にしているが、長期に亘って継続的に情報取得を行うためには、研究者の労力だけでは困難と報告している。本研究はこの課題の解決に資する活動である。
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