神経細胞のスパインは、他の神経細胞から送られた情報を処理する場であり、体積が極端に小さいため分子数が少なく反応がゆらいでしまう。なぜこのように小さくても情報をロバストに処理できるのであろうか。本研究では、数理モデルを作成して、スパインの小ささが生み出すロバストな情報コードのメカニズムを明らかにした(鳥取ら、Phys.Rev.E 2019)。またスパインのゆらぎは同一スパイン内での細胞内のゆらぎである。一方、スパイン間、細胞間のばらつきも存在する。同一細胞内でのゆらぎはノイズである一方、細胞間のばらつきは情報として機能することを見出した(和田ら、CellRep., 2020)。
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