漫画に見られる誇張表現を取り入れることで,人間とロボットのさらなるインタラクションが可能になるという考えのもと,本研究では漫画に見られる「流線」に着目し,流線表出システムの開発と流線の効果の検証を行うことを目的とする.具体的には,ロボットアームに刀を持たせ,刀を振った際に流線を表出可能なシステムを開発した.流線を表出する場合と表出しない場合の動画を被験者に見せて評価したところ,ある速度以上で刀を振ると,流線を表出することにより実際に刀が振られる速度よりも速いと感じられるという結果を得た.ただし,刀を振る速度が遅い場合は,流線の表出による速度向上効果は小さいという結果が得られた.
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