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2019 年度 実施状況報告書

心理学理論を用いた記号処理人工知能とパターン処理人工知能の統合

研究課題

研究課題/領域番号 19K22884
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

市瀬 龍太郎  国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (00332156)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワード人工知能 / 機械学習 / 記号処理 / パターン処理
研究実績の概要

人工知能には,記号処理とパターン処理の2つの対立する代表的なアプローチがある.従来の人工知能では,2つのアプローチを問題領域に応じて選択し,それぞれ別個に応用されてきた.本研究では,これまでに別個で使われていた記号的人工知能とパターン的人工知能の判断を有機的に統合する手法を解明することを目的とする.そのために,本研究では,心理学の理論に基づき,この2つを統合することを目指す.2019年度は,研究開始年度に当たるため,主に研究に必要な環境の整備に焦点を当て,下記の2つに分けて,研究開発を行った.
1.基本機構・実験環境の整備
本研究では,記号処理とパターン処理の2つが,環境とのインタラクションを行う状況を想定している.そのため,最初に,研究で使う環境を整備する必要がある.本研究では,そのような環境としていくつかの状況を設定し,そのような環境で記号処理とパターン処理の基本的な手法の実装を行った.
2.2つの処理手法による違いの解明
本研究では,記号処理とパターン処理の2つを研究の対象としている.記号処理に関しては,自動車運転のシミュレーション環境を用いて研究を行った.そのシミュレーション環境において,記号的な知識を自動的に学習するアルゴリズムの開発を行った.パターン処理に関しては,ゲーム環境を用いて研究を行った.そのゲーム環境において,効率的な意思決定を行うアルゴリズムの開発を行った.そして,異なる環境において,それぞれで獲得される意思決定の違いについて考察を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度に予定していた,研究基盤の整備,および,初期段階の研究成果が得られた.

今後の研究の推進方策

2019年度に構築した基盤を活用し,効率的に研究を推進していく.具体的には,2019年度に構築した自動車運転のシミュレーション環境,ゲーム環境などを対象として,記号処理とパターン処理の2つの手法の特性の違いについての解析を深めるとともに,その知見に基づき,それらの2つの手法を効果的に統合していく手法について検討を行っていく.さらに,2019年度に実装した実験環境などを用いて実験をおこない,適切な手法の検証を進めていく.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Skill-based Curiosity for Intrinsically Motivated Reinforcement Learning2020

    • 著者名/発表者名
      Nicolas Bougie, Ryutaro Ichise
    • 雑誌名

      Machine Learning

      巻: 109 ページ: 493-512

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Feasibility Study: Rule Generation for Ontology-based Decision-making Systems2019

    • 著者名/発表者名
      Juha Hovi, Ryutaro Ichise
    • 雑誌名

      Proceedings of the 9th Joint International Semantic Technology Conference

      巻: CCIS 1157 ページ: 88-99

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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