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2020 年度 実績報告書

ゲーミフィケーションによる弱視治療の実証~弱視多発に悩むインドをフィールドとして

研究課題

研究課題/領域番号 19K22889
研究機関電気通信大学

研究代表者

石垣 陽  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 特任准教授 (50723350)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワードシリアスゲームス / エデュテイメント / 弱視
研究実績の概要

世界で最も小児弱視が多発(年間83万人)する途上国インドにおいて、弱視の眼だけに見
える「特殊LCD」を持つテレビやスマホ等を用いて、ゲームで遊ぶことにより視覚野を効果的に刺激し、短期間で治療する実証を行った。インドでは、弱視の訓練途中で治療参加を止めてしまうドロップアウト率が4割を超えてしまうことが大きな問題であった。ヒアリングにより原因を調査したところ、途上国特有の課題(児童労働、医師・視能訓練士の不足)があったため、ゲーミフィケーションやスマホ・TVとの融合によりコンプライアンスを向上させることができると考えた。
研究成果として、弱視治療に適用可能な「特殊LCD」を持つTV、スマホ及びプロジェクターの開発に成功した。プロジェクターについてはLCDプロジェクターの特性上ミラーやプリズムでの反射が必要である。そのため特定波長(R,G)に対する偏光特性を制御するための、特殊なコーティングを持つXプリズムを開発することで対応した。
ゲームによる弱視治療については、インドの病院と協力して12名の弱視患者にて臨床評価を行い良好な結果を得た。従来のアイパッチによる遮蔽法治療(後述)とのランダム化比較試験(RCT)により視力向上を追跡調査している。
スマホやテレビを有効活用したゲーミフィケーション手法により「楽しみながら・早く・安全に」弱視を治療できることを実証し、「ゲーミフィケーションによる効果的な眼科医療」という新しい学問を切り開くことができた。基本的な効果を確認できたので、今後は具体的にゲームのどの部分が弱視治療において支配的であるか、また、それらのメカニズムについての生理学的な機構の解明に努めたい。
研究成果は国内学会で発表し、現在、査読付き論文として国際学会等に投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 見えない液晶「ホワイトスクリーン」の 広告・アート・医療機器への応用2020

    • 著者名/発表者名
      石垣陽、田中健次、半田知也、緒方壽人
    • 学会等名
      インタラクション2020 第24回一般社団法人情報処理学会シンポジウム 予稿集

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公開日: 2021-12-27  

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