日本ではマンガ,アニメ,ビデオゲームに代表されるエンタテインメント産業を活発に展開し,我が国の象徴的なものとなっている.一方,エンタテインメントの原理に関する学術的な側面での研究は停滞し,結果として,エンタテインメント産業界でも欧米等の後塵を拝する傾向にある.本研究では,エンタテインメント科学の先駆的役割を果たしたゲーム洗練度理論をベースとして,思考の世界の力学という新たな理論を提唱し,遊戯性の指標を導出した.こうして,これまでにないエンタテインメントの評価法が確立し,さらには,エンタテインメントシステムのより精密なデザインを可能とした.産業面でも様々な分野で快適さを取り込むことが期待される.
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