研究成果の概要 |
本課題は, センチネルリンパ節が遠隔転移の起点になり得ると考えるリンパ節介在性血行性転移理論を実験的に検証するものである. 本研究成果は以下の2点に要約される. (1) リンパ節転移の初期段階において血流欠損が形成される. (2) 頭頸部がん患者のリンパ節病理像を精査し,リンパ節被膜を貫く穿通枝の存在を確認した. リンパ節介在血行性転移理論とは, 腫瘍細胞がリンパ節の辺縁洞に転移・増殖した初期段階における血行性転移を示す. 今後は, 本理論の実験的事実の積み上げが必要である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は, 本理論が適用される転移リンパ節のステージを明らかにした. 本理論に基づきセンチネルリンパ節からの遠隔転移を予防するには, 原発巣が確認された段階で, 原発巣周囲に確認される全てのリンパ節に対して予防的治療を実施することが求められる. 本研究成果は, 本理論の学術的根拠ならびに転移初期段階にあるリンパ節の予防的治療の理論的根拠を提示するものである.
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