先天性骨欠損および大規模骨欠損の治療には、異所性骨形成能(骨誘導能)を有する材料が有用である。骨誘導のメカニズムは未だ明らかにされていないが、リマクロ気孔とマイクロ気孔を兼ね備えたリン酸カルシウム材料では骨誘導が生じやすいことが知られている。本研究では、一軸連通気孔を有し、マイクロポア含有率が高い炭酸アパタイトハニカムスキャフォールドを用いて骨誘導メカニズムを解明に取り組んだ。埋植2週目までにフィブリンの濃縮が起こり、3週目までにTRAP陽性・RAM11陽性細胞が出現し、コラーゲン・血管が形成した。4週目以降、オステオカルシン陽性細胞が増加し、12週目までに骨が形成した。
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