研究課題/領域番号 |
19K22989
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
津田 栄 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (70211381)
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研究分担者 |
大山 恭史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (80356675)
近藤 英昌 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (80357045)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | 不凍タンパク質 / ナノ氷結晶 / 過冷却 / 分子構造 / 熱ヒステリシス |
研究成果の概要 |
オオクワガタがもつ不凍物質は1990年代にゴミムシダマシから発見されたものと相同性の高い不凍タンパク(AFP)であること、その幼虫はマイナス5℃下に24時間置いても凍らないことを明らかにした。オオクワガタAFPは6種類のアイソフォームの混合物であり、いずれも12残基のペプチドのタンデムリピートであった。同AFPを氷晶プローブに吸着させて回収するワン・ステップ精製技術も開発し、AFPを含む過冷却細胞保存液がラット膵島細胞に対する優れた保護効果を示すことを明らかにした。過冷却水はAFPが結合したナノ氷結晶で満たされた状態にあると考えられた。これらの成果は国際誌やセミナーで国内外に発信された。
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自由記述の分野 |
生物物理学、低温生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水を冷却すると過冷却と呼ばれる状態を経て氷になる。過冷却水の中は無数の単結晶氷が発生した状態と考えられ、本研究はそれらをナノサイズ(ナノ氷結晶)に留める高性能不凍タンパク質(DhbAFP)をオオクワガタの体液から抽出することに成功した。DhbAFPのアミノ酸配列、遺伝子配列、生化学的性質、氷結晶結合能、3次元分子構造などが明らかになり、その取得技術も本研究の中で確立された。DhbAFPを含む保存液を使ってマイナス5℃で細胞を非凍結保存したときに20日間保存後で53%という極めて高い生存率が得られたことはナノ氷結晶の有効性を示していると考えられた。
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