研究課題/領域番号 |
19K22992
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
竹井 裕介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (00513011)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | テキスタイル電極 / 筋肉 / 筋肉電気刺激 / 歩行 / 歩行支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、皮膚電気刺激による筋肉収縮を活用した、ウェアラブル歩行支援デバイスの実現である。本デバイスは衣服の上に印刷形成された「①皮膚電気刺激用の起毛電極」と、同じく衣服の上に実装された「②電気刺激中の筋肉収縮をモニタリングする筋音センサ」から構成される。 2019年度、「①皮膚電気刺激用の起毛電極」に関して、静電植毛技術を活用して布の表面に筋肉電気刺激用のテキスタイル電極を作製し、大腿四頭筋において筋肉を電気刺激できることを確認した。またスポーツ用コンプレッションタイツの大腿四頭筋に接触する部位にテキスタイル電極の試作を行い、歩行支援デバイスの1次プロトタイプを作製した。本デバイスにより、立位時に大腿四頭筋を電気刺激することで、下肢を動かすことを確認した。 「②電気刺激中の筋肉収縮をモニタリングする筋音センサ」に関しては、加速度センサと無線モジュールを組み込んだ筋音センサの作製を行い、歩行時の下肢の各筋肉の筋音を無線計測できることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していた下肢用筋肉電気刺激デバイスの試作を完了し、さらに次年度に予定していた筋肉の活動状況をモニタリングする筋音センサについても前倒しで試作を行った。その結果、筋音センサに関して取り付け位置、取り付け方法や、サイズ、取得すべき情報などに関しての仕様の目途がついた。次年度は早々に、今年度のフィードバックを受けた筋音センサの二次試作を行い、歩行支援デバイスへの統合を実施し、今年度前倒しで研究が進捗し研究計画に余裕ができたため、歩行支援アルゴリズムの深化にも取り組む。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、2019年度に行った筋音センサの試作結果に基づき、筋音センサの二次試作を行う。その後、筋音センサにより歩行時の下肢の動きのタイミングを取得し、電気刺激にフィードバックするシステムを構築し、歩行支援実験を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度に歩行実験用のトレッドミルなどを購入予定のため、今年度の予算を留保し次年度に繰り越した。
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