研究課題/領域番号 |
19K22993
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
塚本 哲 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (90511460)
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研究分担者 |
天羽 拓 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (40453922)
宮内 良広 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (70467124)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ミトコンドリア / 単離 / 力学刺激 |
研究実績の概要 |
メカノセンサとは,細胞に与えられた力学的な刺激を生理応答に変換するタンパク質である.それらは細胞内に点在しており,細胞膜や細胞骨格,接着斑などに多く存在する.ミトコンドリアは細胞内でATP合成などの機能を持ち,細胞に力学的な刺激が与えられると,その機能を変化させる.また,ミトコンドリアは形状を常に変化させており,細胞骨格とも物理的に結合している.細胞全体に力が与えられると細胞骨格が変形することにより,細胞全ミトコンドリアも変形する.ゆえに,細胞に与えられた力学的な刺激によりミトコンドリアにあるメカノセンサが作動し,ミトコンドリアの機能が変化している可能性が考えられる.しかしながら,ミトコンドリアにメカノセンサが存在するのか,未だ不明なままである.本研究の目的は,メカノセンサがミトコンドリアに存在するか検証し,メ カノセンサを特定することである. 3年目において,流体流れをミトコンドリアに負荷してミトコンドリアに力学的な刺激を与える系を構築した.ミトコンドリアが凝集する様子が観察され,ミトコンドリアの膜電位が上昇する様子も観察された.しかしながら,ミトコンドリアの膜電位の上昇に再現性が乏しく,実験系として採用するには困難が大きいことがわかった.さらに,ミトコンドリアを沈着させてからゲルで押しつける系も構築した.ミトコンドリアの膜電位が低下する様子は観察されたが,ミトコンドリアの膜電位が上昇する様子は観察されなかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
単離したミトコンドリアに力学刺激を与えてミトコンドリアを刺激しきれていないため.
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今後の研究の推進方策 |
単離されたミトコンドリアを力学刺激してミトコンドリアを活性化させるのには困難が大きいところがあり,細胞内のミトコンドリアを使うことも含めて,検討を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗がやや遅れたことにより,追加での実験が次年度に必要であるため.
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