研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、米国の知識人階級に属する作家であったヘンリー・ジェイムズやイーディス・ウォートンの作品に見られる宗教やスピリチュアリズムについて検討した。その結果として、それらに関する問題や関心が、作家を含む世紀転換期における知識人階級にある程度共通する問題であることを確認し、さらにそれらが、ジェイムズやウォートンらの作品に幅広く表現されていることを見出すことができた。
英米文学
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した英米の知識人作家たち(特にヘンリー・ジェイムズやイーディス・ウォートン)の作品において、宗教やスピリチュアリズムに関する問題の重要性を明らかにした。これらは同時代の思想家や文化人も重要視した問題であり、両者の相互関係が作品を変容させていったことを、そうした作家たちの作品から確認した。こうした成果は、文学や宗教の扱う問題に共通性があることを再認識させるものである。