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2023 年度 研究成果報告書

フランスにおける古典主義とロマン主義の相克-18世紀文学を補助線として

研究課題

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研究課題/領域番号 19K23051
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関明治学院大学

研究代表者

鈴木 和彦  明治学院大学, 文学部, 准教授 (90846015)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2024-03-31
キーワードロマン主義 / ニザール / サント=ブーヴ / ユゴー / ボードレール
研究成果の概要

19世紀前半に隆盛をみたフランス・ロマン主義文学の思想的展開をたどるべく、とりわけ1830年代を中心に古典主義とロマン主義がどのような敵対関係のなかで各々の自己像を形成していったかを明らかにした。具体的には、サント=ブーヴやユゴーらがアンドレ・シェニエやジャン=ジャック・ルソーらの作品をどのように理解したか、あるいは、ボードレールを事例としてロマン主義詩がどのような発展を遂げたかを明らかにした。さらに、19世紀の文学史家デジレ・ニザールが18世紀までのフランス文学史のアプローチを刷新しつつ、いかにして古典主義の再生を企図していたかを解明した。

自由記述の分野

フランス文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来のロマン主義研究では特定の作家を対象とする作家研究が主流であったのに対し、本研究では特定の作家ではなく、ロマン主義時代全体を形成した多くの作家や批評家の言説に着目した。これにより、ロマン主義という概念がロマン派の勝利宣言のなかだけに見出されるのではなく、さまざまな言説のダイナミズムのなかで形成されたことを明らかにした点に本研究の学術的意義がある。また、ロマン主義という文化潮流が、ひとえにロマン派という歴史の勝者だけでなく古典派という敗者の言説によっても形成されていたという事実を明らかにする本研究は、歴史一般の成立を再考するうえで有意義であり、この点において社会的意義をもつものである。

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公開日: 2025-01-30  

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