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2023 年度 研究成果報告書

大規模児童作文コーパスにおける埋め込み節の発達の計量的分析

研究課題

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研究課題/領域番号 19K23068
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関筑波大学

研究代表者

今田 水穂  筑波大学, 人文社会系, 助教 (10579056)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2024-03-31
キーワード児童作文 / コーパス言語学 / 統語的複雑性 / 節境界
研究成果の概要

児童作文研究のための言語資源の整備と、それを利用した構文の複雑性に関する研究を行った。言語資源については、既存の作文コーパスの整備と節境界ラベルの付与を行った。 統語的複雑性については、自然言語における係り受け距離の増大が抑制的であることを確認する一方で、ごく短い文においてはランダムに生成した構造よりも係り受け距離が長くなることを確認した。これは児童の統語能力の発達が、複雑化と合理化の混合によって複雑に進行していることを示唆する。また節の種類の分析からは、等位構造から従位構造へ、話し言葉的な文体から書き言葉的な文体へという変化が学齢の上昇に伴って観察されることを実証的に確認した。

自由記述の分野

日本語学

研究成果の学術的意義や社会的意義

データを基盤とした言語の実証的研究においてはデータと分析手法の両方が必要となるが、児童の統語能力の発達は、データの入手困難性と、語彙情報に比べて構文情報の分析の技術的要求の高さから、比較的活発に研究されてこなかった領域と言える。本研究の成果は、児童の統語的能力の発達という言語学的な課題に対して、データを用いた実証的な知見を提示する。また、この研究は言語学における言語資源の活用領域を語彙研究から構文研究への拡大を促進すること、および自然言語における統語構造の数学的特性についての理解を深めることに貢献する。

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公開日: 2025-01-30  

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