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2021 年度 実績報告書

平安時代の歌集及び『源氏物語』の贈答歌についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K23077
研究機関香川大学

研究代表者

北原 圭一郎  香川大学, 教育学部, 准教授 (50848471)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2022-03-31
キーワード源氏物語 / 伊勢物語 / 贈答歌 / 古今和歌集 / 後撰和歌集
研究実績の概要

平安時代における贈答歌の実態、特に贈歌・返歌の掛け合いの仕方にどのような法則性があるかについて、『古今集』『後撰集』を対象として調査した。その結果、『古今集』には、贈歌の表現自体が持つ連想・多義性を利用して意味や用法などを転換することで反発の契機を導き出すという、高度な形式の贈答歌が多いこと、『後撰集』には、『古今集』と同じ傾向の贈答歌に加えて、贈歌の表現の大部分を贈歌と同じ意味でそのまま繰り返して用いるという、初期万葉以来の原初的な形式の贈答歌が多いことなどを示した。
次に、『源氏物語』の贈答歌が、物語中の人物関係を効果的に描写する方法としてどのように利用されているかについて、紫の上など特定の人物に焦点を当てる方法、後朝歌など特定の詠歌状況に焦点を当てる方法で調査した。『源氏物語』においては、人物や状況に応じて各和歌表現や返歌の詠み方が意識的に描き分けられており、贈答歌にはそれまでの物語に描かれてきた男女の関係を集約的に語り直す方法があることなどを明らかにした。また贈答歌の機微を通して男女の関係を描き出す方法の先蹤が、『伊勢物語』69段において見られることも明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『源氏物語』における詠歌場面の類型―後朝の贈答歌をめぐって―2021

    • 著者名/発表者名
      北原圭一郎
    • 雑誌名

      香川大学国文研究

      巻: 46 ページ: 13-23

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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