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2021 年度 研究成果報告書

戦後台湾文学における「戦争記憶」に関する基礎的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K23080
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関獨協大学

研究代表者

明田川 聡士  獨協大学, 国際教養学部, 専任講師 (30844203)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2022-03-31
キーワード台湾 / 台湾文学 / 戦争記憶 / アジア・太平洋戦争 / 戦後 / 世代
研究成果の概要

本研究では,戦後台湾文学における代表的作家の「戦争記憶」をめぐる問題を世代でわけて解きあかし,さらにその成果の一端として学術書『戦後台湾の文学と歴史・社会――客家人作家・李喬の挑戦と二十一世紀台湾文学』(単著・関西学院大学出版会,2022年)を発表することにより,戦後台湾文学における「戦争記憶」に関する基礎的研究を進めた.その中でも特に指摘できるのは,とりわけ戦争経験のない新しい世代が描き出す物語は,戦争の代償を厳しく指弾するものではなく,世代や省籍,あるいは族群といった現代台湾社会に残る垣根を越えながら東アジアの融和を見据えて「戦争記憶」を継承するものであったことである.

自由記述の分野

人文学 台湾文学 中国語圏文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年,日本と台湾では経済・文化面での交流が深まり,相互の理解も進んできた.ただし,アジア・太平洋戦争の記憶をめぐる解釈のちがいは,双方で誤解を生む原因にもなることが予想される.そこで本研究では,台湾で生きる人々の感情や意識をくみとることを目指して,台湾人作家の「戦争記憶」をめぐる作品を作家の世代でわけて読み解き,戦後に「戦争記憶」をめぐる台湾文学作品が多元的にあらわれた意義を解明した.「戦争記憶」を扱う台湾文学が,戦後の国民党による政治的禁制が続いた戒厳令期の時代,さらにはその後の民主化以降の新たな時代に,それぞれいかなる意味を持ったのかを,人と社会,歴史,文学の関係から考察したのである.

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公開日: 2023-01-30  

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