研究課題/領域番号 |
19K23088
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
藤原 愛 明星大学, 教育学部, 准教授 (70611309)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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キーワード | 歯摩擦音 / ELF / LFC / intelligibility / 日本語母語話者 / 英語音声学 |
研究実績の概要 |
本研究では日本人英語学習者の発音について、LFCを前提としたintelligibilityの調査を行い、日本語母語話者の代替音素のintelligibilityについて、アジア圏の英語話者がどれだけ許容するかを解明することを目的とする。調査に使用するための音声データ収集・分析をし、まずは英語の歯摩擦音における 日本語母語話者の代替音素のリスト化を試みた。その際に「日本人母語話者」と括る以前に、個人においても歯摩擦音の発音にバリエーションが現れたことから、歯摩擦音、およびそのだいたい音素のパターンの出現割合について考察した。この研究成果については2021年1月6日に行われたthe 19th Annual Hawaii International Conference on Educationにおいて、現地時間午前10:30(日本時間午前5:30)よりオンラインにて研究発表を行った。タイトルは「Japanese Learners’ Substitutions for the English Dental Fricatives」である。また、実際に韓国および中国の大学で、研究調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により叶わなかった(また、今後も当面は無理であるため)、オンラインで発音評価を依頼する方法を模索したが、その際に謝礼の支払いなど、実施が困難な面もあったため、急遽、国内の中国語母語話者および韓国語母語話者の大学生を対象とした研究実施計画に変更し、今後の調査について協力を依頼する先を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初予定していた韓国および中国での研究調査が行えなかったため、研究に著しい遅れが生じている。当初研究調査の依頼を予定していた、中国と韓国の大学でも、4月・5月まで大学が閉鎖されており、また大学授業再開後も相手側の大学の先生も自身の授業や業務があり、研究を受け入れてもらえる状況ではなかった。それに加え、勤務校の授業がオンラインに切り替わったことや保育園の登園自粛による在宅での育児と仕事の両立など、いままでに経験したことのない生活環境に置かれ、日々の業務をこなすことさえ困難であった。さらにはLMSの教材作成や学生・非常勤講師の質問や苦情対応に追われてしまい、科研費の研究に費やすエフォートが全く達成できなかった。コロナ禍での心身の不調により2020年8月より現在にいたるまで心療内科への通院を続けており、教育・業務、研究のバランスがとれなかった状況である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初予定していた韓国および中国での研究調査が行えないため、オンラインでの(MicrosoftTeamsやZoomを利用したリアルタイムでのやりとりによる)データ収集を考えている。謝礼の問題もあるため、日本国内に滞在中の中国語母語話者および韓国語母語話者を被験者として、調査を実施する方向で調整中である。具体的には「聞き手による発音評価」を8月~9月に、発音評価データの分析(10月~11月)、論文執筆(11月~1月)、学会発表資料作成(12月)、学会発表(1月)、まとめ(2月~3月)を予定している。大幅な研究の遅れにより、論文は年度内の出版は非常に難しいと考えるが、年度内の投稿を目指している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初予定していた韓国および中国での研究調査が行えなかったため、研究期間の延長を申請し、これが認められた。次年度使用額が生じた理由は、中国および韓国への渡航が叶わなかったため、旅費の支出がなかったこと、またそれに伴い、研究調査を進めることができず、学会発表などの旅費の使用もなかったことによるものである。今後の使用計画としては、国内での調査実施となるため、海外への渡航費にあたる旅費については(コロナウイルスが収束しない限り)支出の予定はないが、予定していた国際学会のオンライン発表の学会費用、被験者への謝礼、関連分野の図書購入、論文執筆及び研究発表の英文校閲費に使用予定である。
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