本研究では、基礎医学英語論文における論理展開を明らにするために、副詞を含む定型表現を記述した。2014年に出版された300編(総語数約150万語)を、IMRDの4つのセクションを3つごとに、計12のムーブ (パート)に分けたコーパスデータを収集した。コーパス解析ソフトCasualConc (今尾, 2019)を用いて、全体コーパスを母集団とし、各ムーブに統計的に有意な語を算出した。各ムーブで算出された語のうち、副詞に注目し、副詞を含む主に4語連鎖を抽出した。またコンコーダンスラインを観察することで、各ムーブの定型表現を記述し、副詞の役割を明らかにした。
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