研究課題/領域番号 |
19K23103
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前野 清太朗 東京大学, 教養学部, 特任助教 (70844819)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
キーワード | 台湾 / 社会史 / 植民地経験 / 漢文使用の言語政策 / 地域社会 |
研究成果の概要 |
本研究においては、該当助成期間中に生じた研究環境の変化(COVID-19による現地調査の困難化を含む)に対応して研究目的の修正が行われた。修正後の研究目的に即して得られた研究成果は、主に次の2点であった。すなわち、(1)オンライン利用が可能となった各種デジタルアーカイブ(『台湾総督府公文類纂』等)に含まれる「漢文」諸文書の発掘と活用、(2)同「漢文」諸文書ならびに関連報告書・上申書等を活用した台湾統治初期(1890年代~1910年代)の日本側当局・台湾側有力者のそれぞれの「統治」に対するスタンスの概観的整理、が本研究期間中における代表成果であり、いずれも発表・投稿論文等によって公開が行われた。
|
自由記述の分野 |
社会史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、日台それぞれの研究者によって『台湾総督府公文類纂』等の植民地期行政文書を用いた分析が急速に進展している。一群の文書は主として毛筆崩し字・候文を用いた和文行政文書であるが、一部に各地で収集された台湾側の「漢文」行政文書や民間契約文書、さらには日本側当局の指示を「漢文」訳した行政文書が混ざっている。そうした「漢文」諸文書を用いた本研究の成果は、今後の新資料を用いた研究(場合によっては日台研究者それぞれに利用が容易な形に整理をすすめる)によって、より地域社会レベルの細かい動向に注視した研究を進展させる可能性をもつものである。
|