研究課題/領域番号 |
19K23104
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木下 竜馬 東京大学, 史料編纂所, 助教 (80846585)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
キーワード | 日本中世史 / 日本法制史 / 鎌倉幕府 / 書誌学 / 御成敗式目 |
研究実績の概要 |
本研究の主眼のひとつは、新史料発掘により鎌倉幕府法研究に新展開をもたらすことにある。そこで『中世法制史料集』未収の鎌倉幕府法史料を調査・収集した。数か所の史料所蔵機関を探訪し、新史料を調査した。また、目録類などを活用し、史料の所在把握に努めた。新史料発掘の成果の一端を、査読誌において公刊することができた。また成果をもとに鎌倉幕府法制について検討した論文も作成した。あわせて、難解な『御成敗式目』の古注釈を、国文学などを専攻する有志の集いによって読解し、注釈稿を作成している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
関西地方も含めた数か所の史料所蔵機関を探訪し、新史料の調査を行った。また天理図書館などから有償の史料紙焼きを調達した。また史料の所在把握につとめ、諸機関や個人などと連絡をつけ、調査の下準備を行った。新史料発掘の成果として、研究ノート「新出鎌倉幕府法令集についての一考察― 青山文庫本貞永式目追加―」を『古文書研究』88号(2019年)に掲載した。またこの史料内の新出法令を素材のひとつとして、鎌倉幕府の検断について分析した論文を作成し、現在投稿中である。また国史・国文・法制史などの研究者有志による研究会「式目注の会」を立ち上げ、鎌倉時代の注釈書『関東御式目』の読解に励み、注釈稿を作成している。
|
今後の研究の推進方策 |
前年度に準備をした諸機関への出張調査を行い、さらなる新史料の発掘を目指す。また天理図書館などから有償の史料紙焼きを調達する。成果は適宜学会発表や論文などのかたちで公表する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大のため、年度末に予定していた出張がいくつか不可能となったため。
|