コロナ禍が約3年間続き、さらにウクライナーロシア戦争が続く中、ウガンダ首相は、2022年12月に閣僚を率いて日本を訪れ、UNIDOとともに日本の投資誘致を主目的とした「ウガンダ・日本ビジネスフォーラム」を開催した。このフォーラムにおいて、ウガンダでは、政府・国連等のパブリック・セクターだけでなく、「民間セクター」の役割が重要視・強調されている。その背景には、南スーダン難民を始め、周辺国の難民を比較的寛大に受け入れているウガンダにとって、今後の経済成長、貧困削減、格差解消が、重要な課題であること、またその反面、コロナ禍やウクライナ・ロシア戦争の影響を受けて、人道支援、平和構築、開発援助への予算は激減している現実への危機感の表れがある。このような状況下にて、筆者はウガンダ首相らとも面会した後、2023年1月、ウガンダ北部にある南スーダン難民が暮らしている居住区とそのホストコミュニティー(アチョリ)をようやく視察することができた(3年という月日を待ってようやく実現した)。また、グル市のシティー・カウンシル(市議会)、国連機関(UNHCR、UNDP等)、JICAウガンダ事務所、在ウガンダ日本大使館等とも、南スーダン難民のみならず、ホスト・コミュニティーの生活状況や今後見込まれる課題についても意見交換を行った。ウガンダでは、難民サミットは12月に控えており、ウガンダの大統領選挙も控えている。これらは「ウガンダ報告書: 南スーダン難民居住区」としてまとめている。また、最終年にあたり「岐路に立つ南スーダン共和国ー国家建設支援と国内統治の問題」を執筆、完成させた。
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