本研究の意義は、電力に関わる需要家行動を3行動(電力契約変更行動・電力消費行動・設備投資行動)に分けて、電力契約変更行動が起こる要因および3行動間の関係性の一部を明らかにすることである。 電力契約変更行動のみを捉えるのではなく、その関係性を捉えた需要家行動モデルを構築することができれば、需要予測や将来的な需要家の行動変容の精度向上が期待できる。また、学術的な独自性・創造性は電力契約変更をスイッチングコスト(Porter 1980)で説明しようと試みている点と、電力契約変更の要因のみを対象とした研究ではなく、電力消費行動や設備投資行動との関係性も対象としている点である。
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