研究課題
研究活動スタート支援
本研究課題では,町丁目より細かい粒度で,住所の番地に該当する街区の特徴を反映した人工社会を合成する.そのために,街区レベルの統計表と整合する日本全国の個人属性の合成と,合成した世帯を街区内の建築物へ割り当てた.実験結果から,主に一軒家の分類である低層住宅は95.2%,主にマンションの分類である中高層住宅は72.9%の精度で用途を推定できた.また,京都府京都市伏見区を対象に従来手法と提案手法を比較したところ5%精度向上した個人属性の作成に成功した.
社会システム
本研究課題により生成された個人属性データベースは他の研究者への提供を予定している.個人属性データの提供により,他の研究者が感染症や経済政策など,様々な社会問題をシミュレーションする際に,シミュレーション内に生成する個々人の属性の設定に時間をかける必要がなく,シミュレーション設計や分析サイクルを早めることができる.これにより,急を要する社会問題への対策を迅速に分析することができる.