研究課題
研究活動スタート支援
本研究の目的は、グループレベルでの階層帰属意識の規定メカニズムを計量的に明らかにすることである。Finite Mixture Modelsといった潜在クラスモデルを用いて、階層帰属意識の時点間比較を行い、「静かな変容」のより詳細な検証を行った。その結果、「静かな変容」は①高階層性クラスの構成割合が増加、②高階層性クラスの階層性がさらに上昇、という異なる段階を踏んで進行したことが明らかとなった。
社会学
本研究は、階層帰属意識研究において、グループレベルでの視点や分析方法を新たに提示した点に、大きな学術的意義があると言える。今後の階層帰属意識の規定構造を検証する際にも、特に階層性の強弱に基づくグループ性は、その性質の変化を捉える際に重要な視点になると考えられる。