これまで地域資源を活用する意義は、経済合理性などの視点が多かったが、環境不可の小さい持続可能な社会のあり方が強く問われるようになった今、本研究成果である自然の仕組みを表す物理学的な視点で地域資源の活用における新たな意義を提案できたことは、社会的な要請に貢献し得ると考えられる。また、「地域資源の活用」のように、多数の要素によって複雑に構成された事象や物体に対して、それらの実態を表現するには、個別に一つ一つの要素だけを追いかけても、その実態を簡明に語ることは難しいが、本研究は、それらを物理学的な俯瞰的アプローチで捉える考え方を提案し、学術的にも新たな見解の糸口となり得る研究として期待している。
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