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2022 年度 実績報告書

石炭産業の漸次的撤退と青年たちの成人期への移行に関する追跡研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K23276
研究機関早稲田大学

研究代表者

笠原 良太  早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (20846357)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2023-03-31
キーワード石炭産業の漸次的撤退 / 炭山コミュニティ / 成人期への移行 / ライフコース / 人間行為力 / 閉山 / 社会移動 / 樺太引揚
研究実績の概要

本年度は、コロナ禍の影響で延期していた東京大夕張会・札幌大夕張会を対象としたインタビュー調査・質問紙調査を実施した。インタビュー調査は、東京大夕張会会員5名、札幌大夕張会会員6名を対象に、座談会形式でおこなった。調査項目は、炭山コミュニティでの生活、学校、進学・就職などである。トランスクリプト化を終え、現在、座談会の記録(リサーチペーパー)を作成中である。つぎに、質問紙調査は、東京大夕張会幹事協力のもと、249名の会員に配布し、有効回答104票、有効回収率43.9%(宛先不明等12票を除く)となった。本調査では、炭山コミュニティの春夏秋冬、印象深い出来事・場所・人、閉山・離山後の大夕張との関わりなどをうかがっており、現在、入力作業を進めている。加えて、夕張市教育資料アーカイブズ構築のため、同市教育委員会から委託された資料整理・デジタル化を進めている。
以上の調査と併行して、学会発表ならびに論稿等の執筆を進めた。主な成果は、以下の3点である。第一に、石炭産業の漸次的撤退期における雄別炭砿株式会社企業ぐるみ閉山(1970年)と東日本大震災・福島第一原子力発電所事故の家族・子どもの移動に関する比較検討の結果を研究例会で報告し、論稿としてまとめた(「戦後北海道における石炭産業の復興と引揚者の『吸収』」)。
第二に、石炭産業の漸次的撤退期を含むスクラップ・アンド・ビルド期(1950年代後半から60年代)の産炭地における若年労働力の移出と家族の移動について、学会報告としてまとめた(RILAS研究部門「知の蓄積と活用にむけた方法論的研究」第13回研究会記録 ライフコース論×環境社会学)。
第三に、戦後、樺太引揚者の北海道内炭鉱への移動について、とりわけ、三菱大夕張炭鉱を含む三菱系炭鉱間の移動に注目して整理し、リサーチペーパーとしてまとめた(「樺太引揚者の炭鉱への移動プロセス」)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 樺太引揚者の炭鉱への移動プロセスーーその構造と経験に関する実証的研究2023

    • 著者名/発表者名
      嶋﨑尚子・笠原良太・坂田勝彦・平井健文
    • 雑誌名

      JAFCOF 樺太研究会 リサーチ・ペーパー

      巻: 1 ページ: 1-90

  • [雑誌論文] 石炭産業の漸次的撤退と閉山離職者の子どものライフコース――雄別炭砿株式会社尺別炭砿の閉山と中学生に関する追跡研究2022

    • 著者名/発表者名
      笠原良太
    • 雑誌名

      早稲田大学大学院文学研究科博士学位論文

      巻: - ページ: 1-137

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 特集4 RILAS研究部門「知の蓄積と活用に向けた方法論的研究」 RILAS研究部門「知の蓄積と活用にむけた方法論的研究」第13回研究会記録 ライフコース論×環境社会学2022

    • 著者名/発表者名
      廣本由香・笠原良太・嶋﨑尚子・大倉季久・西城戸誠
    • 雑誌名

      早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌 = WASEDA RILAS JOURNAL

      巻: 10 ページ: 387-407

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 高度成長期における産業衰退と若年労働力の移出――北海道内炭鉱の企業・学校・家族と中学生の進路2022

    • 著者名/発表者名
      笠原良太
    • 学会等名
      日本社会学会

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公開日: 2023-12-25  

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