研究課題/領域番号 |
19K23311
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
植松 希世子 横浜国立大学, 国際戦略推進機構, 特任教員(助教) (50853652)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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キーワード | グローバルな教員養成 / グローバル市民教育 / 教師教育 / 比較教育 / グローバル人材 / グローバルコンピテンシー |
研究実績の概要 |
本研究では、フィンランドと日本で展開されている先進的な「グローバル教員養成プログラム」の実態を調査し、フィンランドと日本の未来の教師像に関する比 較研究を行う。変容が絶えない知識基盤社会において、将来のグローバル人材を育てる側の教師へのニーズも急速に多様化している。ただ教科を教えるスキルや 経験だけでなく、グローバルな視点やリフレクティブな思考力など、「グローバルな資質」をどの様に子供たちに教えることができるのか、また学生自身が教員 養成課程でどの様にグローバルな資質を習得しているのかについて現状と課題の解明が必要とされる。「グローバルな資質」「グローバル教員養成」に特化した 比較調査のため、グローバル教員養成プログラムに所属している担当教員・履修学生へのインタビューを段階的に実施している。教員養成課程のグローバルな展 開の可能性について考察を深めるなかで、フィンランドと日本における本研究では、「グローバル教員養成プログラム」を比較分析し、その効果と将来的な課題 を解明する。教員養成課程のグローバルな展開の可能性について考察を深めるなかで、フィンランドと日本におけるグローバルな教員養成の在り方を指し示すこ とを目的とする。 2020年度は,2019年度後半から開始した一次インタビュー調査を分析し、訪問調査の際に2次インタビューを行う予定であったが、国内外のフィールド調査は中断せざるを得なかった。よってフィンランドと日本で実施されている「グローバル教員養成」の経緯と現状と、グローバルな教員養成・グローバルコンピテンシーに関 連する研究動向についても文献調査を中心に継続している。渡航制限が解除された後は、現地で改めてインタビューを実施したいと考えているが、世界的な状況も確認しながら、オンラインでできる調査方法も検討していきたいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は,フィンランド と日本で実施されている「グローバル教員養成」に所属している学生や教員群への現地インタビュー調査を予定していたが、新型コロナウィルスの感染拡大により、計画中断を余儀なくされた。海外渡航が難しいため、またオンライン授業の導入を進める国内大学でのフィールド調査も調整が困難であり、本研究の1年の延期を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度には,当初予定していたインタビューデータに代わって、文献調査を重点的に実施し、同時にオンラインで可能な調査(オンラインインタビュー)の模索を行う。2019年に収集した一次データの分析結果をもとに、本研究の最終の目的である、「グローバル教員養成課程」の導入を検討している教育機関への提言と、教師の「グローバルな資質」を構築するために欠かせない学びの要素を明らかにするため、引き続き調査先大学との連携を行う。また2021年度中に研究成果の発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度中に、海外と日本での現地インタビュー調査を実施する予定があったが、新型コロナウィルスの影響とこれによる連携機関の状況にも配慮し、調査を延期した。特に旅費をはじめ、研究協力費なども次年度に持ち越し、より有益な方法での予算使用を検討している。
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