研究課題/領域番号 |
19K23327
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
垂髪 あかり 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 講師 (00848947)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 〈ヨコへの発達〉 / 重症心身障害児 / びわこ学園 / 発達保障 / 実践 |
研究実績の概要 |
本研究は,重症心身障害児の発達保障を,「ヨコへの発達」という視点から実践的に検証することを目的としている。この目的を達成するために、 【研究1】重症児への療育・教育実践の事例的検討 【研究2】重症児に関わる職員へのインタビュー調査の質的検討 を計画した。【研究1】では、重症児・超重症児を5事例選定,療育・教育実践の分析・検討、実践への参与観察,療育・教育場面における重症児・超重症児と職員との療育場面をエピソード記述質的研究法により調査・分析を計画した。【研究2】では、5事例の重症児・超重症児に関わる複数の職員へのインタビュー調査を行い、結果をグラウンデッド・セオリー・アプローチ質的研究法により分析することを計画した。 2019年度は、【研究1】の遂行を精力的に進めた。重症児への療育・教育実践の事例的検討を行うために、研究協力対象となるびわこ学園と打ち合わせを行い、対象事例となる3事例を選定した。定期的に療育現場に参与観察に入り、療育実践の観察と、今後【研究2】においてインタビューを行う予定である職員との信頼関係構築に務めた。現在、療育実践場面のエピソード記述質的分析を行なっている最中である。 なお、【研究1】を開始するに当たって、近年のびわこ学園の実践について把握、分析するために、2010年代におけるびわこ学園における「発達保障」の思想と実践を、学園から公表されている『実戦研究発表会資料』から分析・考察し、学術論文としてまとめたものを、投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度に【研究1】重症児への療育・教育実践の事例的検討を終える計画で研究を進めていたが、2020年2月に学園に参加観察に訪れて以降は、新型コロナウイルス感染症拡大により、外部者がびわこ学園に出入りできなくなった。その結果、3月に予定されていた参加観察と療育場面のエピソード記述の職員による確認・検討作業ができないまま研究がストップしている状態である。この事態はいつまで持続するか先が見えないため、今後は郵送やメール等による職員とのやりとりに切り替え、療育場面をエピソード記述でまとめる【研究1】の作業をなんとか継続し、研究を進めていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
【研究1】重症児への療育・教育実践の事例的検討 職員とのやりとりをメールや郵便で行い、早急にエピソード記述の質的分析と整理に取り掛かる。 【研究2】5事例の重症児・超重症児に関わる複数の職員へのインタビュー調査 2020年度は新型コロナウイルス感染防止の観点から、びわこ学園への外部者の出入りが難しい状態が持続するかもしれない。そこで、インタビュー調査の実施は難しい可能性があるため、インタビュー調査をアンケート調査に変更するよう、研究計画の変更を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、2019年度に新型コロナウイルス感染拡大による物流の停止により購入が遅れた物品についての購入を計画通り進めていく。また、同様の理由で学会や研究集会の中止により予定していた学会や研究集会等に参加することができず、旅費が余剰することになった。2020年度の状況については先が読めないが、可能な限りで予算執行していく。また、2019年度は学術論文の執筆が計画通りに進まなかったため、それに係る謝金の支払いが発生しなかった。これについても2020年度は精力的に執筆を進め、研究協力や翻訳等への謝金の支払いを執行していく。
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