「ヨコへの発達」は、人間の「発達」を能力の高次化としてみる縦方向の発達ではなく、個性の広がりや感情の豊かさを横方向の発達として捉える見方である。1960年代後半に創出された考え方であるが、半世紀以上経った現代において、その考え方がどのように療育実践現場で継承・実践化されているのかについて、本研究で検証した。 「ヨコへの発達」は、2020年代においても、障害の重い人たちの発達を捉える一つの指標として、療育現場で用いられ、障害児者のみならず人間の発達を多面的に捉える考え方として、重症心身障害児療育現場から社会に向けて発信していく必要性があることが再確認された。
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