表情の個人間機能の理解においては、成人であっても知見が見当たらないことから、少なくとも表情が他者の行動を引き起こす機能について理解してることを示す結果が得られたことは意義があるといえる。また、乳児の研究でも用いることのできる視線データの有効性の範囲を示せたことも意義があるだろう。さらに、これまでの表情理解研究においてネガティブな表情の理解が強くみられたこととは異なり、ポジティブな表情で結果が得られたことが、表情表出を受けた他者がどのようにふるまうかという第三者を含めた理解を扱ったことによる新しい視点となる可能性があることも意義として挙げられる。
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